歌ってみたの頭出しのやり方解説【初心者でも簡単!】

今回は「歌ってみたの頭出しのやり方」について解説していきたいと思います。

過去にMIX依頼の経験がある方では下記のようなことを言われたことがあるのではないでしょうか?

MIX師
頭出ししてあるボーカル音源をいただけますか?

実は、この頭出しをされていない状態でデータを送ることは、とても失礼な行為になってしまうのです。

今回は、歌ってみた初心者を混乱させる「頭出しの意味」と「やり方」について解説していきます。
無意識に失礼なことにならないためにも、今回の記事でしっかり押さえていただけますと幸いです!

頭出しとは?

まず始めに、頭出しの意味についてです。

歌ってみた活動をしていない限り、あまり聞くことのない言葉だと思われますが、

頭出しとは

inst(カラオケ音源)とボーカルのタイミングを合わせることを言い、

歌のない無音部分も含めてボーカルを書き出すこと

を指します。

そして、この作業は「録音をした方が絶対に行うべき作業」となります。

そのため、頭出しをせずにバラバラの状態でデータを送ることは、本来やる必要のない仕事までMIX師に押し付けてしまうことにもなるため、失礼な行為となってしまいます。

しかしそもそも、依頼者が「少しタイミングにタメを作って歌った場合」や「1番の間奏部分にアレンジのコーラスを入れた場合」でも、MIX師側は全くわからないため、録音時通りのタイミングに揃えること自体が困難になります。

こうなると、MIX師側で頑張ってタイミングを合わせても、完成音源を聴いた依頼者側は、
「録音した時のタイミングと違うんだけどちゃんと確認してますか?」ということになり、
MIX師側は、
「なんで本来やる必要のない仕事までやったのに文句言わればきゃならないんだ?」
というような両者間のトラブルが発生します。

実際、このようなトラブルがとてつもなく多いのが事実です。

こういったトラブルを防ぐためにも、下記のような双方の気遣いが大事だと思います。

  • MIX師側は安易に依頼を受けたりせず、頭出しがされていない場合はしっかり説明してあげること
  • 依頼者側はしっかり依頼時にやるべきことを勉強しておくこと

それでは、頭出しがどういう状態を指すのか、実際に紹介してまいります。

頭出しがされている状態

こちらはカラオケ音源の長さボーカル音源の長さがどちらも同じになっており、しっかり頭出しがされています。

実際に聴いてみてもカラオケ音源とボーカル音源のズレがなく、すぐにMIXが始められる状態になっています。

頭出しがされていない状態

こちらが頭出しがされていない状態です。

先程の頭出しがされている例と比べると一目瞭然ですが、カラオケ音源の長さに対してボーカル音源の長さが全く合っていません。

頭出しされていない状態のデータを、赤沢君に再現してもらったので聴いていただくとわかるかと思います。

なんというかもう…カオスですよね…

さすがに大げさだろうと思われるかもしれませんが、これが本当によくあることなんです

MIX師の方を混乱させないためにも頭出しのやり方をしっかり押さえていきましょう!

頭出しのやり方

それでは実際に頭出しのやり方について解説していきます。

①録音したデータを可能な限りまとめる

まずこのように録音したデータがあるとします。

左にまとまっている部分をトラック、画面中央にある録音したそれぞれの波形をイベントと言います。

よくあるミスとしてこのイベントを1つ1つ書き出すことによって、先程の頭出しがされていない状態になってしまいます。

このイベントを1つ1つ書き出さないためにはまず、「できる限り”少ない”トラックに”多くの”イベントをまとめる」作業がおすすめになります。

この時声やブレスが重なる部分は必ず別々のトラックにまとめて書き出しましょう
ピッチ補正やタイミング補正は基本的に1つの音に対して補正を行います。
そのため声が重なっている部分(=2つの音がある状態)に対しての補正を行うことができません。

今回はサビ以外のトラックサビのトラックの2つにまとめていきます。

このようにイベントを2つのトラックに移動させます。

これで2つのトラックにイベントをまとめることができました。

②カラオケ音源の長さに合わせて範囲選択をする

音源を書き出す際はどこからどこまでを書き出すということを指定しなければなりません。

その指定場所として、おすすめは「カラオケ音源の最初から最後まで」になります。

こうすることで、必ず「カラオケ音源の最初から最後までの範囲」が書き出されるようになります。

Cubaseの場合、画面上部の範囲選択ボタンを選択し、カラオケ音源をダブルクリックすることにより簡単に範囲選択をすることができます。

③トラックごとに書き出しをする

範囲選択をしたらあとはボーカル音源をトラックごとに書き出します。

ここではCubaseでの書き出し手順について解説していきます。

1.トラックごとにソロモードを選択する

ソロモードでも他のトラックをミュートにする方法でも大丈夫です。

選択したトラックだけ音が鳴る状態にしておけば問題ありません。

この際、トラックのInsertsにプラグインが刺さっている場合は、必ず全てOFFにしましょう!

2.「オーディオミックスダウン」を選択する。

画面左上の「ファイル→書き出し→オーディオミックスダウン」を選択する。

3.ファイル名を入力し「オーディオの書き出しを実行」を選択する

ファイル名を入力後、WAVファイル/44.1kHz以上/16bit以上/モノラルダウンミックスにしてから「オーディオの書き出しを実行」を選択します。

Cubaseのバージョンによって、設定の場所や方法が若干異なりますが、基本的に「WAVファイル/44.1kHz以上/16bit以上/モノラルダウンミックス」の設定は同じになります。

 

4.書き出したファイルの確認

書き出した後は、しっかりデータが書き出されているか確認しましょう!

おすすめの確認方法は、書き出したデータを再度先ほどのプロジェクトに読み込ませる方法です。

読み込ませたデータを、先出前のデータと照らし合わせて、まったく同じであればしっかりと書き出されているということになります。

もし波形が違っていたり、波形自体が無かったりすると、設定にミスがあるかと思われるため再度確認しましょう!

よくある設定ミスを最後にまとめておきますので、問題があった場合は是非ご参考ください!

【書き出し時のよくある設定ミス】

・トラックがミュートのままになっている
・InsertsのプラグインがONのままになっている
・トラックのフェーダー(音量)が0dB以外の数値になっている

以上が、頭出しされたデータの書き出し方になります。

頭出し以外に、音源を書き出す際の注意点やデータの渡し方についてはこちらの記事にまとめているので、MIX依頼をする前にしっかりと押さえておきましょう!

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まとめ

お疲れ様でした。

以上が歌ってみたの頭出しの意味とやり方になります。

今回の内容をしっかり押さえていただき、スムーズにMIX依頼が進行することを祈っております!

私の方でも、MIX依頼は随時承っておりますので、是非お気軽にお問い合わせくださいませ!

それではまた!

 

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