赤沢シュンです!
今回は超重要な歌ってみたMIX依頼時の正しい要望の伝え方について解説していきます!
なぜ超重要かと言うと、要望の伝え方を間違えると完成イメージの共有がうまくできず、思っていたMIXイメージと全く違う音源が送られてくる可能性があるからです。
また時間をかけて完成イメージに近づける=修正回数が増すことにより、場合によっては追加料金が発生するというパターンもあります。
こうなるとMIX師側も作業量が増えてしまうため、双方にとってマイナスな要素しかありません。
このようなことがないためにも正しいMIX依頼時の要望の伝え方を覚えておきましょう。
この記事では実際によくある伝わりづらい要望例と伝わりやすい要望例を紹介していますので是非参考にしてみてください。
それでは解説していきます!
例えば『歌い方(ニュアンス)を変えてほしい!』などの要望はどうしてもMIXでできないことであるため注意しましょう。
その他のボーカルMIXでできないことについてはこちらの記事で解説しているので必ず覚えておきましょう。
赤沢です!今回は実はボーカルMIXでできないことについて解説していきます。歌やMIXで活動されている方の中には『MIXは魔法』という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?確かにMIXは音程やリズムを好きに変えることができ[…]
MIX依頼時の要望とは?
まず始めにMIX依頼時の要望とは何のことか解説していきます。
MIX依頼時の要望とは自分が思う音源の完成イメージや希望納期などをMIX師さんに伝えることです。
これは最初にMIX依頼をする際やMIX後音源を聴いた後に修正希望点も伝えることも含みます。
- この部分のリバーブを強めにしてほしい
- 参考音源のような加工をしてほしい
- ピッチ・タイミング補正をガチガチにしてほしい
- ○月○日までに音源が欲しい
これらは全てMIX依頼時の要望になります。
伝わりづらい要望の仕方
それではまず伝わりづらい要望の仕方のよくある例をあげていきます。
①ハモリとコーラスの区別がされていない
例:『コーラスを大きくしてほしい!』(実際にはハモリを大きくしてほしかった)
これはよくあるパターンなのですが、依頼者側は実際はハモリを大きくしてほしかったのにMIX師さんが言われた通りにコーラスを大きくしてしまった例です。
確かにハモリはコーラスの中に含まれる言葉ですが、MIX師さんが勘違いしないように別のものとして考えておいてください。
基本的にハモリ・コーラス・ユニゾンは下記のように覚えておきましょう。
- ハモリ・・・主旋律と同じメロディで音程だけを変えて歌っているもの
- コーラス・・・主旋律と異なるメロディを歌っているもの
- ユニゾン・・・主旋律と同じメロディを歌っているもの
②抽象的な要望
例:『参考音源みたいにしてほしい!』『いい感じに加工してほしい!』
このような抽象的な要望はMIX師さんが困ってしまう要望の1つです。
MIXの知識があまり無い方の場合、音源の完成イメージを言葉で表現するのはなかなか難しいですが、なるべく具体的に伝えるようにしましょう。
③場所が分からない
例:『サビのハモリを大きくしてほしい!』『Aメロをラジオボイスにしてほしい!』
この例は一見すると伝わりやすい要望に見えますが、少し惜しいです。
ほとんどの曲の中には1番と2番が存在します。
そのため先ほど例にあげた伝え方だと1番なのか2番なのか、サビに関してはラスサビなのか分からなくなってしまいます。
④希望納期が曖昧
例:『できるだけ早めに欲しい!』
MIX依頼を受けている方の中には希望納期によって料金が変動する方が多いです。
そのため『できるだけ早めにほしい!』と言われると即納プランにしてほしいということか、通常プランでなるべく早めに欲しいのか分からなくなってしまいます。
そのため依頼をするMIX師さんのHPをよく確認して即納プランに対応しているのか、もし対応していないのであればどのくらいかかりそうなのか聞く必要があります。
⑤好みの音作りやこだわりを伝えない
例:『おまかせでお願いします!』(ドライな音作りが好きだった)
これは依頼者側に好きな音作りやこだわりがあったにも関わらず、事前に伝えなかったことにより相違が生まれてしまうパターンです。
MIX依頼時に特に好きな音作りやこだわりが無ければおまかせにするのは全然いいと思います。
ただ少しでもそういったものがあるのであれば必ず事前に伝えておくようにしましょう。
伝わりやすい要望の仕方
それではここまであげた伝わりづらい要望をどのようにしたら伝わりやすくなるのか解説していきます。
①ハモリとコーラスの区別をしっかりする
✖『コーラスを大きくしてほしい!』(実際にはハモリを大きくしてほしかった)
〇『全体的にコーラスは少し小さく、ハモリを大きくしてほしい!』
先ほど解説した通り、ハモリとコーラスは異なるためまずその違いを理解しておく必要があります。
そしてハモリとコーラスが含まれる曲のMIX依頼の要望をする際は、ハモリとコーラスがごちゃ混ぜにならないように注意しましょう。
②可能な限り具体的に要望を伝える
✖『参考音源のようにしてほしい!』
〇『参考音源のように全体的にドライな音作りにしてほしい!』
✖『いい感じに加工してほしい!』
〇『参考音源の2:22~2:44までのカットアップを作成してほしい!』
「どこに」「何を」「どうしてほしい」
↑この3つのワードを要望に入れるだけで伝わり方が格段に変わってきます。
この3つのワードを必ず入れるようにしてなるべく分かりやすく伝えられるようにしましょう。
③要望場所が分かるようにする
✖『サビのハモリを大きくしてほしい!』
〇『全体的にサビのハモリを大きくしてほしい!』
✖『Aメロをラジオボイスにしてほしい!』
〇『2番Aメロの1:35~1:45までを参考音源のようなラジオボイスにしてほしい!』
要望したい場所があった場合、その場所の分数を伝えるとより分かりやすくなるのでおすすめです。
分数を伝えない場合でも『1番Aメロ』『ラスサビ』『全体的』などどこの部分を指しているが分かるようにしましょう。
④希望納期をしっかり伝える
✖『できるだけ早めに欲しい!』
〇『即納プラン(3日以内)でお願いしたい!』『〇月〇日までに欲しい!』
まずMIX依頼をする前にMIX師さんのHP等を見て即納プランがあるのか、また何日以内のプランがあるのか確認しましょう。
そして自分の希望納期、料金などを考慮して何日以内や〇月〇日までに欲しい旨を伝えるようにしましょう。
料金的に即納プランが厳しい場合でも通常プランの中でできるだけ早く対応してくれる方もいるかと思います。
そのため通常プランだとどのくらいの日数がかかるのかは聞いてみるようにしましょう。
⑤少しでも好みの音作りやこだわりがあれば事前に伝える
✖『おまかせでお願いします!』(ドライな音作りが好きだった)
〇『ドライな音作りが好きなのでそういう感じにしてほしい!』『ガチガチの補正が苦手なので緩くお願いします!』
MIXは曲のジャンルや声質などによっても変える必要があります。
また人にはそれぞれ少なからず好みの音作りやこだわりなどがあります。
そのため『この曲だったら絶対このMIX!』『この人だったら絶対このMIX!』というものは存在しません。
よく「MIXに正解はない」と言いますが本当にその通りです。
少しでも双方で完成イメージの差が生まれないように小さな情報でも必ず事前に伝えるようにしましょう。
まとめ
以上が超重要な歌ってみたMIX依頼時の正しい要望の伝え方になります。
過去にMIX依頼をされた経験のある方の中には『この伝え方しちゃってたな…』とドキッとした方もいるのではないでしょうか?
自分の中で完成イメージは想像できていても、要望の仕方によっては相手にそれが伝わっていないことがよくあります。
これからMIX依頼をされる場合は要望を送る前に一度落ち着いて、要望内容を相手が読んだらどう思うのか、どうしたら伝わりやすいかできるだけ相手の立場になって考えるようにしましょう。
この記事で覚えたことを活かして依頼者・MIX師間でのトラブルが少しでも少なくなることを願っております。
それではまた!