【神プラグイン】カラオケ音源のキー変更にはRXシリーズが最強!

D_MIX(@D_MIXing)です!

歌ってみた動画を投稿する際、

「楽曲のキーを変更して歌いたい!」

ということはよくあると思います。

カラオケなどでは、キーを簡単に上げ下げすることができますが、歌ってみたとなるとそうはいきません。

更に、キー変更をしたカラオケ音源を使ってMIXを行うとなると、どうしても『音質劣化』という問題が発生してきます。

今回は、その音質劣化問題を大きく改善してくれる神プラグイン『RX』『RXを用いたキー変更のやり方』を紹介したいと思います!

iZotope RXとは?

iZotope RX とは、iZotope社から販売されている『ノイズ除去に特化したプラグイン』になります

このプラグインを使用することで、音声データに入ってしまった、ありとあらゆるノイズを低減・除去してくれるため、音楽業界のみならず、映画、テレビ、アニメやゲーム業界など『音を扱う仕事』では必須の存在になっています。

具体的に何ができるのかいくつか例を挙げますと、下記の通りです。

  • リップノイズや破裂音のカット
  • 小~中程度の音割れを除去
  • 声と一緒に入ってしまった部屋鳴りを低減
  • ビデオ通話などで音質劣化してしまった音声データの復元 …等

この他にもたくさんのノイズ除去機能が付属しておりますが、今回はその中から

『Music Rebalance』

という機能を用いたキー変更のやり方を紹介いたします。
※『Music Rebalance』は「Standard」と「Advanced」のみに入っている機能になります。

Music Rebalanceの機能

『Music Rebalance』は、既にMIXをされた音源を、

『ボーカル』『ベース』『パーカッション(ドラム)』『その他楽器』

の4つに分解することができる機能になります。

これによって、既にMIX済みのカラオケ音源であっても、それぞれのフェーダーを動かすことで楽器の音量バランスを調整することができます。

そして、この機能を用いることによって最小限の音質劣化でキー変更を行うことができます。

Music Rebalanceを用いたキー変更のやり方

早速、キー変更の方法について紹介したいと思います!

流れとしては、下記の通りになります。

  1. 『Music Rebalance』で「ドラム」「ドラム以外」の2つデータを作成する
  2. 作成した2つのデータをDAWに読み込む
  3. 「ドラム以外」のデータだけキー変更を行う

以上です。

これだけで、音質劣化を最小限に抑えてキー変更を行うことができます。

キー変更時、音質劣化の一番の原因はドラム等の音程の無い楽器までキー変更をされてしまうことです。

「ドラム」「ドラム以外」の2つの音源に分けることで、上記の問題を回避することができるため、
最小限の音質劣化でキー変更することが可能となります。

それでは、実際に具体的な操作方法について紹介したいと思います。

RXを起動し、カラオケ音源をドラッグ&ドロップ

まずRXを起動したら、上のようなメイン画面が表示されるので、この中にキー変更をしたいカラオケ音源をドラッグ&ドロップします。

分割してレンダリング

画像のように音源が読み込まれると波形が表示されるので、右側のプラグインの中から『Music Rebalance』を選択します。

すると、『Music Rebalance』の画面が表示されるので、まずは「ドラムのみ」の音源を作るために『Percussion』のソロボタン(Sボタン)をクリックします。

そして『Render』をクリックします。

書き出し


『Render』をクリックし数秒~数分待つと、画像のように後ろの波形が変わり分割が完了します。

最後に左上のFileタブから『Export』を選択し「Export File」の画面が表示されるので、『WAV』を選択しOKを押すと書き出しされます。
※Bit depthは24-bit、DitherはWhite noise (TPDF)のままで問題ありません。

書き出しが完了したら「ドラム」のみの音源は完成です!

実際に書き出しをした音源がこちらになります。

かなり綺麗にドラムだけ取り出されていると思います。

完成したら、Export Fileの画面を消した後、キーボードで「Ctrl+Z」(元に戻す)を押しましょう。

すると、分割する前の素の音源に戻るので、波形を見て戻ったことを確認したら次の手順に進みましょう!

同様にドラム以外の音源も作成する

続いて『ドラム以外』の音源を作成するため上の画像のように『Music Rebalance』を一回目と逆の状態にします。

そして『Render』をクリックします。

書き出し

こちらも1回目と同様に、分割が完了したら書き出しを行います。

実際に書き出したファイルがこちらになります。

ものすごく物足りない感じはしますが、しっかりとドラムがカットされていることが確認できるかと思います。

これでRX内での操作は以上で終了になります。
続いて、実際にキー変更作業に入っていきましょう!

DAWで読み込む

書き出した2つの音源をDAWに読み込ませ『ドラム以外音源』を目的のキーに変更しましょう。

キー変更を行う際、フリーソフトだとどうしても音質劣化が大きくなり、せっかくのRX9の効果も半減してしまうので、『Auto-tune』や『Melodyne』といったできる限り高性能なピッチ変更ソフトを使うことをおすすめします。

DAWに付属している『トランスポーズ』機能でも問題はありません。

今回は、歌ってみた界隈でよく使用されている『Melodyne』を用いて『-3キー』の音源を作成したいと思います。

画像のようにMelodyneで読み込んだ『ドラム以外音源』を-3に変更します。

変更をしたら、そのままドラム音源と一緒に書き出せば、キー変更データの完成です!

ここで、今回作成した音源と、RX9を使わないでそのままキー変更をした音源を比べてみましょう。

※比較のため、EQや音量調節などの処理はどれも一切加えておりません
※ヘッドホン・イヤホン推奨

まずは、RXを使用せず-3キーにしたカラオケ音源です。

ドラムまでキー変更をしている分、ドラムのアタックもかなり潰れてしまっており、大きな音質劣化が発生しています。

続いて、これまで紹介した通りに、RXを使用して-3キーにしたカラオケ音源です。

いかがでしょうか?ドラムのアタックがしっかり残っていて、『RX無し』と比べると音の輪郭がかなりはっきりしており、音量もこちらの方が大きく感じるかと思います。

検証用で『-1』『-5』『+5』の音源もそれぞれの方法で作成してみました。

いかがでしょうか?
キー変更が大きくなるほど、RXの効果が発揮されていると思います。

また、今回はEQ等の処理を加えていないため、それらの処理を加えることで更に聴きやすくすることも可能です。

RXを使用することで、通常より低劣化でキー変更をできる範囲は広がりますが、キー変更を行っている以上やはり限界があることも事実です。

楽曲のジャンル等によっても変わりますが、大きな違和感なく作品を仕上げたい場合は、
『±2多くても±3』の範囲にキー変更を抑えるのが吉かと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか?

このようにRXを使用することで、キー変更による音質劣化を最小限に抑えることが可能になりますので、気になる方はぜひ試してみてください!

RXを用いた技は今後も順次紹介して参りますので、今後もShated Studioを是非チェックして頂けると幸いです!

それではまた!

 

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