D_MIX(@D_MIXing)です!
今回は「おすすめのボーカル用コンデンサーマイク」についてご紹介したいと思います。
コンデンサーマイクにも様々な用途の物がありますが、
本記事では「ボーカルレコーディング用」や「歌ってみた」で使用するマイクについて絞っていきたいと思います。
ボーカルレコーディングの機材で最も大切なのは、音の入り口、すなわちマイクです。
この音の入り口で妥協をしてしまうと、後からMIXでいくら頑張っても取り返すことはできません。
この入り口で失敗しないためにも、今回の記事でしっかり抑えていただければと思います。
音質アップ目的で、一番重要な『機材』はマイクですが、『録音環境』はその『機材』自体よりも重要です。
自分の録音環境が良いか悪いかわからない場合は、ひとまず録音をしたデータを、いつもお世話になっているエンジニアさんやMIX師さんに聴いてもらうことをおすすめします。
部屋鳴りの改善の仕方はShated Studioでも解説しておりますので、是非ご覧ください!
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コンデンサーマイクとは?
歌用として使用するマイクには大きく分けて2つの種類があります。
1つは下のような形が代表的なダイナミックマイク。
そして、もう一つが今回取り上げるコンデンサーマイクです。
それぞれの一般的な特徴は下記の通りです。
ダイナミックマイク
- 値段相場は比較的安価
- 頑丈で湿気や衝撃にも強く簡単には壊れない
- 電源不要
- 音の感度は低く、ノイズは入りにくい
- 音質は普通
- 主にライブで使用される
コンデンサーマイク
- 値段相場は高価
- 湿気や衝撃に弱いため、正しい方法での保管が必要
- 電源が必要
- 音の感度は高く、ノイズは入りやすい
- 音質はとても良い
- 主にレコーディングで使用される
基本的にレコーディングは大半がコンデンサーマイクを使用していますが、
ダイナミックマイクが使用されることもあります。また、逆も然りです。
従って、どちらが良い悪いというわけではなく、シチュエーションや、表現したい音によって使い分けるのが基本となります。
しっかりとした管理が大切
コンデンサーマイクは湿気にとても弱いです。
特に日本は多湿なので、購入後の管理は慎重にならなければなりません。
部屋にそのまま置きっぱなしにしている方も多いですが、
できれば、防湿庫(デシケーター)を用いて、しっかりと保管をした方がより長く本来の性能を維持して使うことができます。
予算に余裕があれば、東洋リビングのED-41CAT(B) という商品が高品質かつ容量的にもおすすめです。
私もこちらを使用しています。
難しい場合は、とにかく安いHOKUTOの容量25Lの物でも問題ありません。
こちらも以前使用していましたが、全く問題なく使えていました。
マイクを複数管理する方には厳しいですが、1,2本だけ入れるならこちらで問題ないと思います。
また、奥の手として、ジップロックにシリカゲル(乾燥剤)を敷き詰めて、そこにマイクを入れるという荒業もあります。笑
防湿庫に比べると効果は落ちますが、やらないよりかはやっておいた方が絶対に良いです!
良いコンデンサーマイクは何が違うの?
まず、マイク選びのポイントとして『良いマイクは普通のマイクと何が違うのか』について押さえる必要があります。
収録される情報量が多く質が高い
一番の違いはこれです。
突然ですが、下の二つの画像をご覧ください。
わかりやすいように少し大げさな例にはなっておりますが、
「夕焼け」の画像を例にご説明します。
- マイク = 声を描くイラストレーター
- DAW = 声を写すキャンバス
- 声 = 夕焼け
だと考えてください。
良いイラストレーターは、左の画像のように夕焼けの細かい色使いや空気感といった多くの情報量を、しっかり捉えてキャンバスに描くことができます。
しかし、あまり表現が上手でないイラストレーターだと、リアルな夕焼けを描こうとしても、細かい空気感や色の表現をしっかり捉えることができず、結果として右の画像のように、情報量の少ない夕焼けがキャンバスに反映されます。
このようなことが、音の世界でも起きてると言えます。
価格が安いマイクから高いマイク、更にはプロレベルのマイクにアップグレードすると、
- 収録される空気感の量
- 音の密度
- 音の太さ
- 音像の大きさ
といった情報量が増えていきます。
また、性能の良いマイクの中でも様々なキャラクターの違いがあります。
例えば、下の左の夕焼けのように、くっきりと声の輪郭を描いてくれるマイクもあれば、
下の右の夕焼けのように、輪郭をぼかして滑らかな声にしてくれるマイクもあります。※クリック推奨
このように、マイクの性能の違い、キャラクターの違いを理解することがマイクを選ぶ上で大事になってきます。
MIXがものすごく楽になる
性能の良いマイクを使用すると、とてもMIXが楽になります。
具体的には、
- 音がinstに埋もれにくい
- ピッチ・タイミング補正で音が劣化しにくい
- 余計な処理をする必要がなくなる
- プラグインの使用量が減る
といった恩恵を受けることができます。
これによって、MIXが簡単になり時間の大幅な削減にもなります。
しかし、性能の良くないマイクで録音された歌は、上に挙げた内容と反対のことが起こってしまいます。
結果として、作業にとても長い時間を要してしまったり、どこか違和感のあるサウンドになってしまうことも多いです。
低コスト高クオリティは両立できない
まず最初に必ず抑えておかなければならないのは、
結局のところ、ボーカルのマイク含め、音楽機材全般で言えるのは、
性能が良いと言われる機材はどうしても値段が高くなります。
ボーカル用コンデンサーマイクで言うと、何か特別な意図がある場合を除いて、しっかりとした音質でプロクオリティの作品を作る場合は、
約10万円以上のマイクは必須になってきます。
ただ、なかなか簡単に手は出せないですし、購入するにしても覚悟が必要ですよね…
中には、音質にはそこまでこだわっておらず、とにかく安いマイクが欲しいという方もいらっしゃいます。
つまり、マイク選びの際、まず最初に決めなければならないことは、
自分自身が何に重きを置いて活動をするか
ということです。
マイクをはじめとする音楽機材の場合は、低コストと高クオリティを両立することは非常に難しいです。
だからこそ、
「お金はかかっていいから、高音質ハイクオリティの作品を作りたいのか」
「音質はある程度妥協して、低コストでまずは活動を始めたいのか」
「ひとまず平均点以上の物で、数種類買っていろいろ試したいのか」
こういったことをマイクを買う前に定まっていないと、買ってから後悔することが非常に多く、最終的に余計なお金まで散財してしまうことになります。
安物買いの銭失いにならないよう、しっかり何に重きを置くか定まってから、マイク選びをするようにしましょう。
目的別おすすめコンデンサーマイク
コンデンサーマイクには何百もの種類がありますが、その中から今回は下記の点を軸におすすめのコンデンサーマイクを選定いたしました!
- 主にボーカル用途
- 比較的入手しやすい
- コストパフォーマンス(コスパ)が良い
※新型コロナウイルスの影響で、世界規模で部品の供給が遅れており、通常時入手しやすいマイクでも納期に時間がかかる場合が多くなっています。また、今後値段が上がったり、既に上がってしまっている機種もあるため、検討されている方はご注意ください!
できる限り最低限の出費で抑えたい方向け(目安2万円以下)
この価格帯のマイクを検討される方は、「これから活動を頑張るぞ!」という初心者の方が多くいらっしゃると思います。
そのため、何かトラブルが発生しても、ネットで調べてすぐに解決方法が出てくるような、
使用しているユーザー数が多いマイクを選ぶことをおすすめします。
もし歌の活動に力を入れたいと考えている場合は、少し頑張ってもう一つ上のランク(2~6万円帯)のマイクを購入することを強くおすすめします。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT2020
非常にコスパも良く、この価格帯の超定番マイクといっても過言ではありません。
「ひとまず歌ってみたをやってみたい」と考えている方は、これを買っておけば大丈夫です。
良い意味で癖のないフラットな音質のマイクになっており、万人が使いやすいマイクのため、初めてのコンデンサーマイクにうってつけです。
また、イヤホン・ヘッドホン等でも有名な日本企業の『audio technica』の製品になっており、日本国内で大変入手しやすく使用している方も多いため、そのような面でも初心者の方に大変おすすめできるマイクとなっています。
MXL ( エムエックスエル ) / MXL-V67G
この価格帯でもう一つだけ紹介したいのが、このMXL / MXL-V67Gというマイクになります。
比較的フラットな音質ですが、上の帯域の音を良く拾うので、AT2020に比べると少し使い手を選ぶかと思います。
しかし、その分ハマればAT2020以上に良いマイクになります。
個人的には、女性ボーカルの方や、声が明るいクリーンボイスの男性ボーカルに向いているかなという印象です。
平均点のマイクは抑えておきたい方向け(目安2~6万円)
歌ってみた界隈ではとても定番になっているマイクが多く、活動者さんもこの価格帯のマイクを使用されている方の割合が一番多いように感じます。
これから活動を始めたい方で、ある程度歌に力を入れて活動をしたい場合は、少し頑張って一本目からこの価格帯のマイクを買った方が、最終的にお得かなと思います。
RODE ( ロード ) / NT1-A
歌ってみたの定番マイクとして紹介されているのをよく見かけます。
定番になるだけあって、この価格帯にしては非常に低ノイズでとても抜けの良い音を出せる印象があります。
音色的には、高音域がギラっとしていて、多少好みが分かれるかもしれません。
そのため、元々声の高音域がギラっとしている方が使用すると、余計にその成分が誇張されてしまい、MIX時にHi域の処理が少し大変になるかもしれません。
ただ、この価格でサスペンションホルダーやポップガードも付属しているので、トータル的に見ても非常にコスパの良い製品だと思います。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT4040
こちらは、一つ前の価格帯でご紹介したAT2020の上位機種になります。
上位機種ということもあり、AT2020同様フラットに声収録することができ、加えて低音が締まり音像も大きくなっています。
こちらも使い手を選ばず、男性ボーカル女性ボーカルどちらにもおすすめできるマイクです。
自分の声の特徴が掴めていなかったり、マイクの扱いに慣れていないという方は、このAT4040を購入するのが一番安全で無難な選択かなと思います。
BLUE ( ブルー ) / Baby Bottle SL
おすすめマイクと調べると、よくこの一つ下位機種のBluebird SLというマイクを目にしますが、個人的にはBluebird SLを買うのであれば、少し頑張ってBaby Bottle SLの方が断然良いかなという印象です。
こちらのマイクは、声が太く録れ高域が柔らかく『暖かい音』になります。
よく安いマイクだと、高域を少し持ち上げ、音をキラキラさせることによって高音質を演出しているパターンが多いのですが、それはMIXでEQをいじれば演出できてしまいます。
しかし、MIXで音を太くすることは非常に難しく、音が太く録れるなら録音の段階から録るに越したことはありません。
完成音源にもっていくアプローチの幅を考えても、このBaby Bottle SLは非常におすすめだと思います。
また、一際目をひくデザインをしており、いわゆる「映え」な映像を撮ることも可能です。
個人的には、この価格帯の中では一番おすすめできるマイクだと思っております。
本格的に歌活動を行いたい方向け(目安6~14万円)
この価格帯からは、プロがデモ作成用で個人的に所有しているようなマイクも登場してきます。
また、現在宅録を行っていて、かつご自身でMIXをやられている方は、この価格帯から上のマイクにすることで非常にMIXが楽になり、作業時間の削減も見込めるので是非おすすめします。
ここから上のランクになってくると、仮にどんな環境であっても、これまで紹介してきたマイクより格段に良い音で録音できることは間違いありません。
しかし、マイクの性能をフルに発揮するには『マイクプリアンプ』を導入したり、『録音環境をしっかりと整える』等、きちんと使いこなせる知識も必要になってきます。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT4050
ここまで全ての価格帯で登場しています、おなじみ『audio technica』のマイクになります。
こちらは、
一般的なレコーディングスタジオに常設されていることも多く、プロが個人機として所有しているパターンも多いです。
音はフラットな仕上がりになっており、上位機種なだけあってしっかりとした音の密度でレコーディングを行うことが可能です。
また、大変扱いやすい音で、歌うジャンルに合わせて後からMIXで幅広く味付けをすることも可能です。
歌活動を行いながら、ご自身でMIXをやられている方に非常におすすめできるマイクだと思います。
ただ、もし現在AT4040を使用されていて、音質のアップグレードや変化目的でAT4050を考えている場合は、劇的に変わるわけではないので、この後にご紹介するマイクにした方がお得かなと感じます。
その方が、音質の向上かつ、新しいキャラクターのマイクと使い分けもできるので幸せになれます。笑
AKG ( アーカーゲー ) / C414 XLII
マイクの定番メーカーAKGのプロユースのマイクになります。
巷ではよく『万能マイク』と言われており、9段階の指向性が選べることから、ボーカルレコーディングはもちろんのこと、アコギやドラムのアンビエンスマイクとしても使用できます。
音自体は、明るく高域が煌びやかなものの、安いマイクによく見受けられる「耳に刺さるような嫌なギラツキ」はしっかりと抑えられております。
プロユースと言われるだけのことはあるなという印象です。
弾き語りなどをされている方にもとてもおすすめできるマイクです。
また、兄弟的な存在の『C414 XLS』というマイクもあり、こちらも大変優れたマイクになっています。
音的は、C414 XLIIよりもフラットな音になっています。
ざっくりとした書き方ですが、選び方のイメージとしては
シャリシャリとした煌びやかな音が好き → C414 XLII
フラットで自然に録れる音が好き → C414 XLS
という印象です。
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA-47
一般的に手が出ないような高価格帯かつ伝説的な機材を、とても高い再現度かつリーズナブルな価格で生産しているメーカー、
それが、WARM AUDIOです。
そして、今回ご紹介するWA-47は、NEUMANN/U47 TUBEという伝説のヴィンテージマイクをモデリングしているマイクですが、このマイクの再現度も大変素晴らしいものになっています。
約10万というお値段にはなりますが、間違いなく価格以上の音がするハイコスパなマイクになっています。
これまでご紹介した機材の中で唯一『真空管』を利用したマイクになっているため、扱うにはそれなりの知識が必要になります。
真空管式のマイクを使ってみたいという方は是非試してほしい逸品です。
NEUMANN ( ノイマン ) / TLM103
マイク界の王様といっても過言ではないメーカー、
それがNEUMANNです。
後ほどご紹介しますが、NEUMANNといえば、世界中のレコーディングスタジオで大定番のマイクとなっている「U87」が非常に有名です。
このTLM103は、そのU87の遺伝子を受け継ぎつつもコンシューマー向けに価格を最小限に抑えております。
NEUMANNのマイクの中で最もコスパの良いマイクだと言えます。
2021年5月13日にNEUMANN製マイクが全体的に大幅な価格改定が行われ、このTLM103も値上げされた影響で若干コスパは落ちてしまいました…。
(元々は約10万円だったかと思います。)
ただ、それでもこの価格でNEUMANNの音を扱えるのであれば、買う価値は非常にあると思います。
完全プロ仕様のマイクを使いたい方向け
ここから先は、とにかくとんでもない値段になってくるため予算目安は定めていません。
ただ、興味がある方もいらっしゃると思うので、ご紹介だけでもできればと思います。
基本的にプロのスタジオで使われているものが多く、プロのアーティストさんがMV等で使用しているところを見ることもできます。
また、ハイエンドクラスのマイクになると、マイク一つ一つの個性が際立っているため、声質、ジャンル、機材の組み合わせで使い分ける必要が出てきます。
そういった意味でも、完全にプロ仕様なマイクとなっております。
NEUMANN ( ノイマン ) / TLM49
引き続きNEUMANNのマイクになります。
このTLM49はプロ機材の中では価格は安い方ですが、それでもプロの世界で戦えるマイクだと感じます。
また、プロ仕様のマイクは性能が良い反面、「機材の組み合わせ」や「扱い方」が非常に重要になるため、使用難易度が高いのですが、このマイクは比較的そこまで神経質にならなくても扱えるマイクかなという印象です。
こちらのマイクは、THE HOME TAKEでYOASOBIのikuraさんが使用されています。
NEUMANN ( ノイマン ) / U87Ai
TLM103の時にちらっとご紹介しました、『U87』の現行モデルがこの『U87Ai』です。
音楽をやられている方なら、一度は見たり聞いたりしたことがあるかもしれません。
それほど、大定番のマイクになっており、国内外問わず大半のレコーディングスタジオにはこのマイクが置いております。
巷ではよく「CDの音がする」と言われるのを耳にしますが、本当にそんな音がします。笑
というのも、この『U87Ai』で収録されたボーカルは、既にMIXが行われたのかと錯覚するくらい各帯域がしっかりまとまっており、本当にMIXが楽なんです。
世界中で愛され続けている理由がすごくわかります。
こちらのマイクは本当に多くの場面で使われておりますが、映像として確認できるものでは最近で言うと『THE FIRST TAKE』で使われているシーンを見ることができます。
こちらは、LiSAさんの大ヒット曲、紅蓮華のTHE FIRST TAKE ver.です。
audio technica ( オーディオテクニカ ) / AT5040
結局すべての価格帯で登場してしまいました、audio technicaのフラッグシップコンデンサーマイクAT5040です。
とにかく超ハイファイな音でクリアかつフラットな音です。
audio technica製のマイクはどの価格帯でもフラットで、会社自体の一貫性を感じます。
直前までU87Aiについて褒めちぎっておりましたが、個人的にはボーカルマイクとしてのみ使うのであれば、上で紹介したU87Aiよりもコスパに優れているなと感じるのでこっちを推します。
(この価格帯でコスパを気にするのもどうかと思いますが…笑)
こちらは、King Gnu / 白日 のMV内で使用されていたことでも有名です。
Soyuz(ソユーズ)/ 017 TUBE
一般の方にはあまり知名度はないかもしれませんが、すごく良いマイクなのでご紹介させてください。
この017 TUBEというマイクは、非常に「艶」という言葉が似合うマイクで、真空管特有の温かみに加え、ミッドレンジに高い密度を感じられます。
温かみがあるというと、Hi域の成分が少ないと誤解されるパターンが経験上多いのですが、
こちらは、しっかりとHi域も心地よく出ていて、サ行等の歯擦音も心地よく聴けます。
男性ボーカルにももちろん使えますが、個人的には女性ボーカル向きと感じており、特にウィスパー(囁き声)系の声の方には相性抜群です。
これまで紹介してきたマイクと比べ、このマイクが置いてあるスタジオは多くないかもしれませんが、出会った際は是非使ってみてほしい逸品です。
BLUE ( ブルー ) / Bottle
2~5万円の価格帯で紹介した、Baby Bottle SLを販売している、Blue MicrophonesのフラッグシップモデルのマイクがこのBottleになります。
こちらも真空管式のマイクになっており、1台1台全てハンドメイドで生産されています。
一番の特徴は、頭の丸い部分(カプセル)を、9種類の様々な特性のカプセルに交換できることです。
これにより、歌唱者や、楽曲のジャンルによって好みのカプセルに変えるといった運用が可能になります。
こちらは、椎名林檎さんのMVにも登場していたことで有名なマイクです。
また、UVERworldのボーカル、TAKUYA∞さんがInstagramにカバー動画を投稿した際に使用されていたマイクにもなります。
BRAUNER ( ブラウナー ) / VMA
最後にこちらのマイクです。
とんでもない値段ですよね…。
私の知る限りでは最高峰の真空管コンデンサーマイクかと思います。
とにかく音や空気感の表現力がずば抜けており、声だけでなくレコーディングルームを空間ごと収録しているかのように感じてしまうマイクです。
こちらのマイクは、ONE OK ROCKのTAKAさんがHelloのカバー動画で使用されているシーンを見ることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
マイクはボーカルレコーディングで使用する機材の中で、何よりも優先してお金をかけるべき部分になります。
音楽作品のクオリティを上げるためには、とにかく音の入り口から良くする必要があります。
今回ご紹介したマイクは、各価格帯の中でも大変おすすめできる商品になっているので、初めてのマイクを買いたい方や、マイクのアップグレードを考えている方、自宅スタジオを構えたい方も是非参考にしてみてください!