【全歌い手必見】絶対に音割れしないようにする方法【プロが解説】

赤沢シュン(@syun_mix)です!

今回は絶対に音割れしないようにする方法について解説していきます。

僕はこれまで多くの方のMIXを担当させていただき、計1,000件以上のMIXをしてきました。

そんな数多くのMIXをしてきた中で最も多いミスがボーカル音源の音割れです。

これは初心者の方でも歌ってみた活動が長い方でも関係なく発生しています。

そこで今回は長年の宿敵、音割れ問題を解決するために徹底的に解説します。

この記事を最後まで読んだら絶対に音割れすることは無くなります。

音割れとは?

まず初めにご存知の方も多いと思いますが音割れとはどういう状態のことを言うのかおさらいしておきましょう。

音割れとは音を流した時に「ビリッ」となったり圧迫感がある状態のことを言います。

クリップクリッピングなどと呼ばれることもあります。

文章だと分かりづらいと思うので今回は音割れしている音源、音割れしていない音源を用意しました。(参考音源:KING/Kanaria様)

①音割れなし

②音割れあり

いかがでしょうか。

音割れしている音源は所々「ビリッ」としていて全体的にも圧迫感があるため、聴いていて耳が疲れるような感覚があると思います。

 

また音源を聞いて分からない場合でも波形を見れば1発で音割れしているか判断することができます。

下の画像は先程の2つの音源を波形で見た時の画像です。

このように音割れしている波形は上下が潰れて(平坦になって)しまっています

別の言い方をすると波形の上下がクリップされている(切り取られている)ように見えます。

これが音割れ(クリップ・クリッピング)している状態です。

よくある勘違いとして、
波形の上下に空白があるから音割れではない
と思われている方も多いのですが正しくは
波形の上下に空白があっても波形が潰れていれば音割れ
となります。
録音をした後に波形を小さくして書き出しを行ったとしても、録音時に既に音割れしている場合は波形を小さくしても音割れは改善されないため注意しましょう。

32 bit floatについて
これまで録音やMIXの経験がある方は「32 bit float」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
この32 bit floatでの録音はDAW上でエフェクトをかけた状態やボリュームを上げた状態で録音しても音割れが発生しないというメリットがあります。
細かく言うと見た目だと波形が潰れているように見えますが、波形を小さくすると実際は潰れることなく録音できている(音割れが発生していない)という優れものです。
ただ実はこの32 bit float、オーディオインターフェースの時点で音割れしている場合は波形の潰れを修復できません
そのため基本的には32 bit floatに頼ることなくオーディオインターフェースでしっかりと入力レベルの調整を行うことをオススメします。

音割れする3つの原因

では音割れの原因とは何でしょう?

僕が思うに以下の3つの原因が考えられると思います。

  1. 録音時のマイク音量が大きすぎる
  2. マイクと口の距離が近すぎる
  3. ボリュームを上げたまま音源の書き出しを行っている

どういうことか1つずつ解説していきます。

①録音時のマイク音量が大きすぎる

録音をする際、マイクの音量(入力レベル)を上げすぎているとピーク(音の最大値)を超え、音割れが発生します。

これが音割れの原因として最も多いパターンだと思います。

オーディオインターフェースには入力レベルが大きすぎることを知らせてくれる「PEAKランプ」が付いているものが多いです。

このPEAKランプが点灯していると音割れが発生している証拠です。

②マイクとの距離が近すぎる

マイクの入力レベルが適切であっても、マイクと口がくっついているぐらいの距離だと音割れが発生する可能性があります。

また録音時に最も使用される指向性マイクと呼ばれるマイクには、近接効果と言って距離が近いほど低音が強調される性質があります。

録音時はなるべくフラットな音質で録音したほうが良いため、マイクと近すぎるのもNGです。

③ボリュームを上げたまま音源の書き出しをしている

『録音した時の波形では音割れしていないのに書き出し後の音源は音割れしている』

このような時は大体各トラックのボリュームまたはマスターボリュームを上げたまま書き出しをしている場合が多いです。

 

絶対に音割れをしない方法

それでは先程の3つの原因を解決するための録音〜書き出し手順を解説していきます。

①口から拳1-2個分空けた場所にマイクをセットする

マイクとの距離は色んな考え方がありますが、個人的には拳1-2個分で良いかと思います。

近すぎると先程説明した音割れの原因や近接効果があり、逆に遠すぎると部屋鳴りやノイズが発生しやすいため、適切な距離感を保つようにしましょう。

特に休憩を挟みながらや数日に分けて録音を行う場合は、毎回マイクとの距離感を確認してから録音をするようにしましょう。

②仮録音を行い、入力レベルを設定する

本番の録音の前に入力レベルの確認として仮録音を行い、波形が潰れない大きさまでオーディオインターフェースのINPUTのつまみを調整しましょう。

オーディオインターフェースを持っておらず、USBマイクを直挿しで使っている場合でもPC内でサウンド設定を行い、音割れが発生しない大きさに調整しましょう。

ここで1つ注意していただきたいのが実際に録音をする際は曲によってロックやバラード、がなりやラップなど様々なジャンルや歌い方が変わってきます。

そのため『一度入力レベルを設定したから大丈夫!』というわけではなく、1曲1曲ごとに入力レベルを確認する必要があります

曲の最初から最後までを歌ってみて、音割れしてしまった場合はその都度入力レベルを調整しましょう。

最初から最後まで歌うのが面倒な場合は、その曲で一番声を張りそうな部分だけ録音してみるだけでも良いかと思います。

③本番の録音を行う

本番の録音をする際は基本的に手順②で設定した入力レベルを変更しないようにしましょう。

ただし囁きや吐息が混ざるような曲の場合は、その部分だけ大きくする必要があるので必要に応じて調整しましょう。

また手順①でもあったようにマイクとの距離間を意識して、常に同じ状態での録音を心がけましょう。

④録音が終わったら波形・ボリュームを上げずに書き出しを行う

録音が終わった後は書き出しを行うだけですが、実はここでミスする方も多いので気を付けていきましょう。

音源の書き出し前にはしっかりボリュームが上がっていないこと(0dBになっていること)を確認してから書き出しを行いましょう。

ある程度音量差が分かったり、知識があれば波形の調整はしても良いですが、基本的には何もいじらずに録音時のままの状態でMIX師の方に渡してしまった方が安心だと思います。

ただ逆に小さすぎてもノイズが乗りやすかったり、ピッチ補正の際に音として読み込めなかったりするため、その場合は大きくするか再度入力レベルを見直しましょう。

1つの目安として声のピークを-6dB程度に抑えると綺麗な波形になります。(そこまでシビアに調整しなくてOKです)

 

録音時の適切な入力レベルについてはこちらの記事で詳しく解説しているので是非チェックしてみてください。

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まとめ

以上が絶対に音割れをしないようにする方法になります。

ここまでのことをまとめるとこのようになります。

適切なマイクの入力レベル・距離で録音を行い、波形・ボリュームを上げることなく書き出しを行う。

これを意識すれば音割れが起きることは少なくなるでしょう。

もしそれでも音割れが発生してしまうという方は『iZotope RX8』というプラグインをオススメします。

このRX8に内蔵の『De-clip』という機能を使うとは小~中程度の音割れなら修復することができます。

また音割れの修復だけでなくキー変更時の劣化も抑えることができます。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

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どんなに歌が上手い人が良い曲を歌っていたとしても、音割れがあると作品が台無しになってしまう可能性があります。

今回の記事の内容をしっかりと覚えて、歌ってみた動画全体のクオリティがより良くなることを楽しみにしております!

それではまた!

 
 

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